新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が拡大した当初より、アルマックは世界中の施設で事業活動を継続しています。現在のところ、Almac Diagnostic Services では、新型コロナウイルス感染症の流行拡大によってサービスの水準が変更されるような影響を受けていません。

事業展開地域の各地方自治体から、アルマックは人々の生命維持に貢献する必要不可欠な事業として分類されています。新型コロナウイルスの感染が世界中で続くなか、各国政府および地方政府も市民の移動制限を拡大しています。世界の医療で不可欠な役割を担う企業として、アルマックは引き続きすべての拠点で社会に必要不可欠な事業を推進し、スタッフがお客様のサプライチェーンをサポートしてまいります。前例がなく、先行きもわからない予測不能な時期が続いています。従業員の健康と安全を守りながら事業を継続し、お客様と患者様に漏れなく医薬品を届けることがアルマックの最優先事項です。

アルマックの事業継続計画

世界保健機関(WHO)が本格的な感染拡大を宣言した1月後半から、Almac Diagnostic Services は事業継続計画を定めてきました。従業員、サプライヤー、ベンダーの皆様の健康と福祉を確保しながら事業運営へのリスクを最小化し、リソース管理によって事業能力とお客様へのサービス水準を維持することが事業継続計画の目標です。

Almac Diagnostic Services のよくあるご質問(FAQ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大にあわせ、世界中で急激な状況の変化が起こっています。Almac Diagnostic Services では「よくあるご質問(FAQ)」を作成して、プロジェクト実行に影響のありそうな地域に関する最新情報をお客様にお伝えできるようにしました。

アルマックは通常通りの業務を続けていますか?

事業拠点のある国や地域の政府の指示に従いながら、ベストプラクティスを遵守しています。アルマックの事業は社会に必要不可欠な業務と公的に認められているため、世界中の拠点で引き続き事業活動を継続しています。

アルマックは今後も事業運営を続けます。バイオマーカー検査、アッセイ開発、コンパニオン診断薬開発、商品化、臨床検査といった創薬のライフサイクルを通してお客様の研究と臨床試験をサポートするため、臨床研究施設のスタッフがいつでもお問い合わせに対応いたします。

Almac Diagnostic Services では、新型コロナウイルス感染症に対応する事業継続計画(BCP)が実行されていますか?

Almac Diagnostic Services では、部門間を横断したチームを結成して、世界の状況と事業活動への影響を評価するために毎日意見を交換しています。チームはすべての事業分野に対する影響を調査し、不測の事態への対応策を実行しています。

Almac Diagnostic Services は、英国や米国にある施設への訪問を制限していますか?

現在、世界中のアルマック施設で訪問者の立ち入りを厳重に制限しています。アルマック従業員は、お客様とのミーティングを可能な限り直接面談ではない形態(リモートコミュニケーションツールやビデオなど)で実施しています。施設への訪問をご希望される場合は、アルマックの担当者までお問い合わせください。

Almac Diagnostic Services は、社内向けの計画の周知および作成にあたって、新型コロナウイルスの流行拡大に対応する公衆衛生機関と連携しましたか?

アルマック・グループは、事業を展開する各地域で、関連する政府機関の決定と連携をとりながら事業継続計画を策定しています。

臨床試験や研究などのプロジェクトで、サービス料金や納期への影響を予測していますか?

現在のところ、研究所プロセスと臨床試験の納期には影響が出ていません。サンプルの輸送費用が上昇した場合は、直接お客様にお知らせします。

Almac Diagnostic Services の研究所運営は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますか?

研究所での業務処理活動には影響がありません。策定した事業継続計画の中で、これから実施する臨床試験に関する優先順位を明示しています。

臨床試験などのプロジェクトで使用する重要な試薬や消耗品の供給については、現在どのような状況になっていますか?

お客様が進行中および休止中のプロジェクトについては、個々に識別してすべての重要な試薬と消耗品が供給できるように適切な対策が継続されています。試薬の有効期限を念頭に置いて、必要があれば試薬の備蓄も実施しています。

臨床サンプルの発送状況に混乱はありますか?

事業継続対策の実効性を評価するため、すべての国の事業所と連絡を保っています。

Almac Diagnostic Services の契約運送業者は、包括的な物流チェーンの状況を調査しています。現在のところ、高リスク地域に分類されていない国々への運送サービスには遅れが発生していないことが確認できています。

高リスクに分類されている特定の国々への定期便については、被験者募集施設への臨床サンプル発送に遅れが生じる可能性もあるとの報告を受けています。Almac Diagnostic Services は、高リスク国内の被験者募集施設が進める臨床試験について注意深く監視し、必要に応じてお客様に状況をお知らせいたします。

当社の取り組み

アルマックでは、従業員、お客様、患者様の健康を最優先しています。この困難な状況を乗り切るためには、新しい事業の進め方や協力体制の導入が必要になるものと理解しています。皆様と頻繁に連携を取りながら、前例のない状況下でもあらゆる協力を惜しみません。

Almac Diagnostic Services では、お客様との関係を大切にし、互いの強みを活かしながら患者様への貢献を続けてまいります。

お問い合わせ

特定のプロジェクトについて懸念がございましたら、ご遠慮なくAlmac Diagnostic Services のプロジェクトマネージャーまたはビジネス開発担当者までご連絡ください。速やかに係の者が対応いたします。

生物情報学および生物統計学

Almac Diagnostic Servicesでは、生物情報学、プロジェクト管理、品質保証および薬事業務をはじめとした幅広いサポートを提供しています。

プロジェクト管理

バイオマーカープロジェクトには、それぞれ異なる課題があります。Almacのプロジェクト管理部門は、治験を通してお客様と協働し、研究デザインおよび計画策定から診断検査の実用化に至るまで、包括的なサービスを提供します。

Almac Diagnostic Servicesでは、専任のプロジェクトマネジャーがお客様の窓口となり、治験を通して定期的にコミュニケーションを取りながら、すべての成果物が期限内に納品されるようプロジェクトを管理します。

Almacは、お客様のニーズに合わせたサービスを提供しており、多くの製薬企業やバイオテクノロジー企業から信頼を得ています。その一環として、プロジェクト期間を通してお客様と協働し、要件の変更にも迅速に対応いたします。Almacは、お客様のチームの一員となることを目指し、コンパニオン診断検査の開発ひいては市場における差別化という共通の目標に向けて尽力してまいります。

品質保証

プレシジョンメディシン分野におけるバイオマーカーの重要性が高まっていることから、Almacの研究施設では、厳しい品質管理基準と安全基準を設けています。Almac Diagnostic Servicesの品質認証は、お客様に安心してご利用いただけるよう、これらの基準を満たしていることを保証します。

研究施設における認証:

研究施設におけるQMS:

研究施設におけるプロセス認証:

製造認証:

薬事業務

Almacの薬事部門は、自社の診断パイプラインを通じた規制当局との連携や製薬企業との薬事会議など、豊富な実績を持ちます。現在はアメリカ、カナダ、ヨーロッパ、日本、中国など、世界中でコンパニオン診断検査の薬事申請計画の管理を行っています。

Almacは、薬事知識を駆使し、世界の主要地域で製薬企業やバイオテクノロジー企業の薬事申請をサポートいたします。現在では30人を越える薬事専門家を擁し、このうち10人がマルチプレックスコンパニオン診断薬の開発に携わります。

そのほかにもAlmacは、コンパニオン診断薬の開発に向けた薬事戦略、コンパニオン診断薬およびIVDの事前申請、IDE申請、EUにおける医療機器および稼働性能適格性評価、医療機器分類、分析プロトコルおよび治験プロトコルの作成、薬事申請、規制当局との連携、医療機器報告、上市後のサポートなど、さまざまな薬事支援を提供しています。

生物情報学、生物統計学およびソフトウェア開発

Almacの生物情報学および生物統計学部門は、治験を通してお客様と協働し、バイオマーカーの探索や開発をサポートします。また、お客様のさまざまなニーズにお応えするため、テーラーメイドのソリューションやワークフローも提供してまいりました。これらのソリューションは、新規のスクリプトや解析パイプラインから自社開発のソフトウェアパッケージまで多岐にわたります。

イギリス、ヨーロッパ、アメリカをまたいで編成される専門家チームは、生物情報ソフトウェア、データ管理、機械学習、統計学および生物統計学、分子生物学および細胞生物学、創薬、診断薬などに関する深い知識を有しています。また、これらの専門家チームをサポートするため、大規模なデータセットの処理および分析を迅速かつ安全に行える総合技術インフラも構築しています。

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I-O

癌免疫の予測アッセイ
この遺伝子発現ベースのアッセイは、免疫回避や癌細胞の生存につながるPD-L1やID01といった、免疫チェックポイントタンパク質を活性化させる分子サブグループを同定します。

Almacでは、PD-L1標的療法に反応する可能性が高い患者を予め同定する手段として、このアッセイの開発を推進しています。

Angio

抗血管新生剤の予測アッセイ

Almacでは、強力な遺伝子発現バイオマーカーを同定し、バリデーションを実施しました。このバイオマーカーは、標準的な化学療法後、抗血管形成治療による効果が期待できる患者サブグループを同定します。

DDRD (DNA Damage Response Deficiency : DNA損傷応答欠損)

DNA損傷剤の予測アッセイ

FA/BRCA経路の喪失に関連したDNA損傷応答欠損型腫瘍を検出する、遺伝子発現アッセイを開発しました。これらの腫瘍には、アントラサイクリンをベースにした化学療法など、DNA損傷剤が有効とされています。

このアッセイは、以下を使用した治療の転帰を予測することが可能です。

1. アントラサイクリンおよびシクロホスファミドなどのDNA損傷剤
2. PARP阻害剤などの革新的なDNA損傷治療薬

DDRDアッセイは当初、初期乳癌の治療を目的に開発されましたが、現在は卵巣癌、食道癌、大腸癌など、そのほかの疾患領域でもバリデーションが実施されています。

EMT(上皮間葉転移)

EMT(上皮間葉転移)および血管新生の増加を伴う、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)やMAPK経路のアップレギュレーションを特徴とする分子サブグループを同定しました。このサブグループはさまざまな疾患で確認されており、乳癌、肺癌、結腸癌、腎臓癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、膠芽腫などの予後不良を示唆します。

Almacでは、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織からEMT分子サブグループに属する患者を予め同定する手段として、15遺伝子シグネチャーを開発しており、これらは以下の治療の対象となる患者を選択する際に利用できます。

1. MAPK標的治療(例:MEK、p38阻害剤)
2. EMT標的治療(例:AXL阻害剤)
3. RTK標的治療(例:チロシンキナーゼ阻害剤)

Prostate Dx

中等度リスクの前立腺癌の予測アッセイ

この70遺伝子アッセイでは、再発リスクおよび/または根治療法後の転移の可能性が高い患者を予め同定することが可能です。

中等度リスクの限局性前立腺癌患者に適しており、従来のリスク因子またはCAPRA-S/CAPRAなどのノモグラムと組み合わせ、より多くの情報に基づいたリスク評価を行うことで、これまで以上に個別化された治療戦略が可能となります。

現在まで、このアッセイは3つのインシリコデータセットおよび2つの臨床検証研究で有効性が実証されており、生化学的進行および/または転移を伴う局所性前立腺癌を予測するという予後的意義を有しています。

Almacでは、Prostate Dxのさらなる開発を計画しており、補助療法による延命効果の予測という臨床的有用性について検証しています。

ColDx

画期的なステージII/III大腸癌診断用バイオマーカー

多重遺伝子発現を可能とするこのバイオマーカーは、634のプローブセットを用いて、癌の再発および/または癌関連死のリスクがある患者の同定を可能にします。また、このバイオマーカーは、予後因子の影響を受けることなく利用できます。

このバイオマーカーは、2つの独自研究により有効性が実証されており、ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(The Journal of Clinical Oncology)にも掲載されています。両研究は、ColDx AssayがステージIIの結腸癌における無再発期間の重要な独立予測因子であることを示し、従来のリスクマーカーと組み合わせることで、患者の予後予測をより正確に行えるようになると期待されています。

お問い合わせ

Almac Diagnostic Servicesは、バイオマーカーを用いた治験を専門とする層別化医療企業です。当社の診断薬分野における実績は、腫瘍学、免疫学、中枢神経系、感染症など多岐にわたります。

米国およびEUを拠点とする研究施設ならびにアジアの提携施設から、探索から商用化に至るまで、テーラーメイドのソリューションを提供します。

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Almac Diagnostic Servicesは、バイオマーカーを用いた治験を専門とする層別化医療企業です。当社の診断薬分野における実績は、腫瘍学、免疫学、中枢神経系、感染症など多岐にわたります。

米国およびEUを拠点とする研究施設ならびにアジアの提携施設から、探索から商用化に至るまで、テーラーメイドのソリューションを提供します。

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