Almacのアッセイ開発パイプライン
- 予測
- 予後
I-O
癌免疫の予測アッセイ
この遺伝子発現ベースのアッセイは、免疫回避や癌細胞の生存につながるPD-L1やID01といった、免疫チェックポイントタンパク質を活性化させる分子サブグループを同定します。
Almacでは、PD-L1標的療法に反応する可能性が高い患者を予め同定する手段として、このアッセイの開発を推進しています。
Angio
抗血管新生剤の予測アッセイ
Almacでは、強力な遺伝子発現バイオマーカーを同定し、バリデーションを実施しました。このバイオマーカーは、標準的な化学療法後、抗血管形成治療による効果が期待できる患者サブグループを同定します。
DDRD (DNA Damage Response Deficiency : DNA損傷応答欠損)
DNA損傷剤の予測アッセイ
FA/BRCA経路の喪失に関連したDNA損傷応答欠損型腫瘍を検出する、遺伝子発現アッセイを開発しました。これらの腫瘍には、アントラサイクリンをベースにした化学療法など、DNA損傷剤が有効とされています。
このアッセイは、以下を使用した治療の転帰を予測することが可能です。
1. アントラサイクリンおよびシクロホスファミドなどのDNA損傷剤
2. PARP阻害剤などの革新的なDNA損傷治療薬
DDRDアッセイは当初、初期乳癌の治療を目的に開発されましたが、現在は卵巣癌、食道癌、大腸癌など、そのほかの疾患領域でもバリデーションが実施されています。
EMT(上皮間葉転移)
EMT(上皮間葉転移)および血管新生の増加を伴う、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)やMAPK経路のアップレギュレーションを特徴とする分子サブグループを同定しました。このサブグループはさまざまな疾患で確認されており、乳癌、肺癌、結腸癌、腎臓癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、膠芽腫などの予後不良を示唆します。
Almacでは、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織からEMT分子サブグループに属する患者を予め同定する手段として、15遺伝子シグネチャーを開発しており、これらは以下の治療の対象となる患者を選択する際に利用できます。
1. MAPK標的治療(例:MEK、p38阻害剤)
2. EMT標的治療(例:AXL阻害剤)
3. RTK標的治療(例:チロシンキナーゼ阻害剤)
Prostate Dx
中等度リスクの前立腺癌の予測アッセイ
この70遺伝子アッセイでは、再発リスクおよび/または根治療法後の転移の可能性が高い患者を予め同定することが可能です。
中等度リスクの限局性前立腺癌患者に適しており、従来のリスク因子またはCAPRA-S/CAPRAなどのノモグラムと組み合わせ、より多くの情報に基づいたリスク評価を行うことで、これまで以上に個別化された治療戦略が可能となります。
現在まで、このアッセイは3つのインシリコデータセットおよび2つの臨床検証研究で有効性が実証されており、生化学的進行および/または転移を伴う局所性前立腺癌を予測するという予後的意義を有しています。
Almacでは、Prostate Dxのさらなる開発を計画しており、補助療法による延命効果の予測という臨床的有用性について検証しています。
ColDx
画期的なステージII/III大腸癌診断用バイオマーカー
多重遺伝子発現を可能とするこのバイオマーカーは、634のプローブセットを用いて、癌の再発および/または癌関連死のリスクがある患者の同定を可能にします。また、このバイオマーカーは、予後因子の影響を受けることなく利用できます。
このバイオマーカーは、2つの独自研究により有効性が実証されており、ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(The Journal of Clinical Oncology)にも掲載されています。両研究は、ColDx AssayがステージIIの結腸癌における無再発期間の重要な独立予測因子であることを示し、従来のリスクマーカーと組み合わせることで、患者の予後予測をより正確に行えるようになると期待されています。