コールドチェーンの強化を通じて 治験途中のプロトコル変更にも 迅速に対応
成功を収める治験には、ひとつの共通点があります。 それは、治験依頼者が業務改善に向けた取り組みを絶えず 模索していること。安全な治験薬を被験者に滞りなく届 けるためには、課題や改善点を常に意識することが求め られます。
温度管理が必要な薬剤を用いるグローバル治験において、 治験依頼者はサプライチェーンの複雑さを軽減するため、 継続的な改善を目指さなけ ばなりません。温度の逸脱 や遅延による被験者への影響を防止し、追加コストのリ スクを減らす取り組みは多岐にわたります。コスト削減と 規制 に向けた配送戦略の見直し、革新的なラベリング 技術の導入、安定性基準を維持するためのドライアイスの 使用などが、その一例です。
一方、こうした継続的な改善に向けた取り組みは、治験 中に治験実施計画を修正しなければならない事態を招く ことも多々あります。生物学的 を用いたグローバル 治験は規模が大きく複雑であり、治験依頼者が変更に 対応するための戦略を策定できない場合、業務に影響を 及ぼし、混乱をきたす可能性があるのです。
ここで取り上げるグローバル製薬企業は、進行中の国際 第 II 相試験を中断することなく、治験薬の処方を改良する 方法を模索していました。この治験には 50 以上の施設と 200 人の被験者が参加しており、被験者に不便をかけず にマイルストーンを達成するため、温度を一定に保つ包 装ソリューションと、配送戦略の迅速な見直しが求めら れました。