サプライチェーン管理

治験の計画・管理は、ますますその複雑さを増しています。通常のサプライチェーンとは異なり、治験薬には被験者の募集状況や異なる使用期限など、予測不能な要素がつきまといます。

サプライチェーンマネージャーは、CMC部門とクリニカルオペレーション部門をつなぎ、治験プロトコールの要件に応じた治験薬の需要予測と上流工程の計画立案、薬剤および製剤開発の仕様書を臨床部門と薬事部門に共有するなど、幅広いサポートを行います。

そのほか、バルク製剤と最終製品の需要予測、治験薬の包装開発、ラベルテキストの作成、ラベルテキストの翻訳とデザインの管理、配送ネットワークの開拓・維持、輸送要件、輸送システム、自動応答技術(IRT)医薬品管理モジュールの開発・検査、使用期限更新に向けた調整、手順書の作成、回収管理、数量管理・廃棄などを担当します。製剤を良好な状態で滞りなく被験者に届ける業務は、サプライチェーンマネージャーが最終的な責任を担っています。

SupplyWise™

サプライチェーンマネージャーは、SupplyWiseという独自システムを駆使し、先を見通しながらサプライチェーンを管理しています。このシステムは、治験薬の需要の経時変化が予測できるだけでなく、資材所要量計画(MRP)技術を用いて生産計画が立てられるほか、自動応答技術(IRT)により在庫と被験者登録のリアルタイムデータを取得できます。これらの機能によって生産・発送戦略を最適化し、治験薬の効率的な管理を実現しています。

包装・配送戦略

AlmacのSCMコンサルタントは、治験プロトコールと需要予測を分析し、柔軟な包装ソリューションを提供することで、各施設の必要量に応じながら廃棄量を最小限に抑えます。複数の治験で同じ包装を用いる場合、SCMは可能な限りストックを増やし、配送時や被験者割り付け時にラベルを貼付することで即時対応できるよう努めています。

また配送にあたっては、治験実施施設への直送、保管デポの必要性、代替オプション、治験実施施設との在庫戦略などを分析します。これらの情報をもとに包装形態や治験実施施設での保管体制を最適化することで、廃棄物を減らし、IRTのパラメータを調節しながら維持期間中の運営効率を最大限に高めることが可能となります。

全体を見通したSCMによって、治験薬のサプライチェーンのすべての段階において万全の管理体制を構築し、確実な供給を実現するとともに廃棄量を最小限に留めます。生物学的製剤の治験が増えつつある現在、このようなサプライチェーンの適切な管理はこれまで以上に重要な要素となっています。

自動応答技術(IRT)の設定・管理

Almacは、治験実施施設と保管デポにおける使用期限や在庫の管理にIRTを使用しています。IRTによる在庫管理では、サプライチェーンの拡大や縮小が自在に行えます。システムの初期設定時にSCMが各治験実施施設と保管デポの在庫数量をキットごとに入力し、トリガーや補充点を設定することで、予想外の需要が生じたときにも対応が可能になります。また、再来被験者に治験薬を再交付する施設においては、それぞれ在庫数量を設定することで、無作為化された被験者が来院する際にもキット数を確保できます。需要予測は、短期的および長期的な視点に基づいて行われます。予測する期間を選択することで、再来被験者の需要が割り出されます。IRTシステムはこれらふたつの戦略を組みあわせ、新規に参加する被験者と、既に参加している被験者に十分な治験薬を供給しつつ、需要予測と輸送間隔に応じて輸送量と頻度を調節します。

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